日本ではじめてのタイニーハウスを作るワークショップが全6回の日程でPICA 山中湖ヴィレッジで行われました。その最後のお披露目パーティーに出店しないかとお声をかけていただき、BEEKでいつも選書などでお世話になっているmountain bookcaseさんと一緒に古本の販売で出店してきました。もちろん僕はBEEKも携えて。
そもそものきっかけは、このワークショップを主催しているTree Heads & Co.の竹内さんが僕らが住んでいる北杜市に来るタイミングがあり、その時に一緒に行動していた北杜市のスーパー元気な市役所マン、浅川さんに声をかけてもらってお会いしたのが始まり。その日1日北杜市でタイニーハウスを置ける広い倉庫のようなものを探している道中、僕も途中から合流してご飯を食べたりいろいろお話を聞かせてもらったりしました。
共通の友人や知り合いもいて、僕もツリーハウスやセルフビルドの家は好きなので(僕はぜんぜんDIYできないけど)とても興味を持ちました。
気軽に「出店どうです?」みたいに言われたので、気軽にやりまーすと言って今回出させていただきました。
当日この時期の山中湖にしては暖かいほうでとてもいい天気。BEEKの取材でお世話になった都留のナチュラルリズムさん、パーマカルチャーデザイナーの四井さんも出店されていました。
前日の雨でタイニーハウスの完成が少し遅れていましたが、その制作の場面も見ることができたのでよかったです。実際見てもらう段取りだと思っていたくらい。
場の雰囲気が心地よく、とても楽しめたマーケットでした。久しぶりに会えた方もいたり、山梨の馴染みの方がお客さんで来たり、県外の方なのにBEEKをいつも読んでいるという方に声をかけてもらえたり、とてもいい時間を過ごせました。
BEEKとしてお店を出店させてもらったのは初めて。初めてがこんなに素敵な場所でよかったなぁ。一緒に出店していただいたmountain bookcaseさん、お誘いいただいた竹内さん、ありがとうございました!
タイニーハウス、完成おめでとうございます。
少し自分のことを書いてみます。土屋誠、アラフォーに近づきつつある35歳です。
イベントを主催したりBEEKを作ってたりしてますが、簡単に言うとデザイナーです。日々東京や山梨のデザインのお仕事もちゃんとしています。よく「ちゃんとお金稼いでる?」とか心配されます。
“やまなしのアートディレクター”と少し前から名乗り出して、逆に何をやっているかよくわからないって言われたりもするんですが、そこは言われたらちゃんと説明するようにしています。
BEEKというフリーマガジンを立ち上げたりトークイベントもしたり、何がしたいかというと僕はデザインや編集をもっと身近なものにして山梨に広めていきたいんです。田舎だとデザインや編集がまだ遠くにボヤッとあるように思われているみたいな気がしてて。目的が伝わっていないというか。
BEEKという冊子はそれを伝えるためのひとつの手段です。BEEKを(雑誌を)作りたいがために制作しているのもあるんですが、その先も考えてのことです。ものには順序、伝わるためにも順序があるのでそれを一つずつ踏んでいくためのステップだと思っています。デザインはただポスターや商品のパッケージを作ったりすることだけではないと思っています。人と人とを繋げたり、人が集う場を作ったり、人の気持ちを動かしたり。
すごい遠回りしてる感じもありますが、でもこれが最短ルートなはず。そして、長いスパンで地道に続けることで、伝えることができると信じています。
トークイベントしたりするのも、それ自体もひとつのデザインなんです。話すのは苦手なんで、誰かに変わってほしいものですが、デザイナーもこの先ただだまって机の上に座ってても面白い仕事なんてできないですからね。
実際に街に出て、人と話して、問題があればそれに見合うアウトプットをしていくのが地域のデザインなんだと思います。いつでもフットワーク軽く。
なのでたまに街で油売ってても、仕事の一環だと思ってのんびり話をさせてください。
ちなみに最近の座右の銘は「Get Weird」です。
こんにちは、BEEK DESIGNの土屋です。山梨の人や暮らしを伝えるフリーマガジンBEEKを立ち上げて早1年とちょっと。今までは「チカメパンダン」という屋号で東京の頃からデザインワークをしていたのですが、この度BEEKと連動することで山梨に根付く地域デザイナーになろうと決意し、BEEK DESIGNを立ち上げました。
僕は山梨の石和町出身で、24歳くらいで雑誌が作りたいと思いたって東京に上京。10年間東京で雑誌製作やデザイン、編集をしてきました。
広告の分野で朝日広告賞という名誉ある賞もいただたのですが(たまたま山梨に帰るタイミングの時に受賞)、逆にそのことで僕は何も成してないと思いいたりました。朝日広告賞は公募の部で大賞をいただいたのですが、それはあくまで公募の賞。社会や地域に対しては、デザインでなんの還元もしていないのではないかと逆に悩んでしまいました。
ちょうど山梨に戻ってきて、じゃあどうしようというときに僕はデザインで地域に貢献しようと漠然と考えBEEKを始めました。たまたま、東京で雑誌を製作してきていたので、僕一人で作れるぞ、と。
それから1年半。3号までBEEKを製作していて思うことは、ローカルにこそデザインと編集の力でやれることがまだまだ多く残っているということ。
山梨はまだまだクリエイターも少ないですし、産業とデザインがセットになっている感じが薄いです。デザインや編集に対する価値観も浸透していません。僕らデザインや編集に関わる人がもっとわかりやすく、粘り強くそれを伝えていくしかないと思っています。
できることをひとつひとつ考えて、僕はやまなしのアートディレクターという肩書きで、山梨で、山梨と、山梨から、伝える仕事をしていこうと思っています。