BEEK DESIGN
BEEK DESIGN is Creative Desgin Group in Yamanashi, Japan.

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2017年のBEEKふりかえり

2017年のBEEKの編集、デザイン部門での振り返りを簡単に。
今年は写真を撮るということがとても増えました。県内から県外まで、雑誌から広告からウェブメディアまで。

ウェブメディアだとクラシコムジャーナルやWORK MILLでふだんから知っている友人たちの仕事の考えを聴きながら撮影できたのも嬉しかったです。

「お手伝い」から「生業」へ、厳しさも抱えて家業を継ぐ。五味醤油6代目 五味仁×「北欧、暮らしの道具店」代表 青木耕平【前編】

ビジネスの動機は「愛」。 偏愛を貫いてオンリーワンになる 発酵デザイナー 小倉ヒラク×「北欧、暮らしの道具店」代表 青木耕平 対談【前編】

「ReBuilding Center JAPAN」が創り出す、“難しくなくて、かっこいい”文化
http://workmill.jp/webzine/20170509_rebuildingcenter1.html


雑誌の天然生活には近所の花から育てる花屋「Flowrs For Lena」のことを写真と文章で寄稿。今年は個人的に花を育てるところから写真を撮らせてとオーナーに頼んでいたら、そのストックの写真でこうやって寄稿できてなんとも偶然。自分たちで花を育ててそれを売っている花屋さんは全国でもかなり珍しいはずです。花の生命力にほんとうに驚かされます。しかも値段も安い。東京で花を買っていた頃からすると信じられないくらい。日常に花を添えられるのは、Lenaのおかげといってもいいくらいでした。



雑誌「料理通信」さんからは、いつもBEEKを見ていただいている編集者さんから郷土のうどんを伝えるために力を貸してもらえませんか? というご依頼を受けました。この号から、地方のことを伝えるときにその地域に根付いて活動されている編集者さんに声をかけはじめたとのこと。食を伝えるなら一緒に仕事をしたいと思った、編集者・ライターの小野民さんにお声がけしてチームBEEKとして吉田のうどんや山梨の郷土の麺を伝えるページを4ページ編集・撮影しました。吉田のうどんをレシピから丁寧に紹介してくれひばりヶ丘高校のうどん部。彼らは高校生でありながら、うどんを伝える活動を日々していて、仕入れやイベントでの販売など大人顔負けの行動力に僕も小野さんも、そして編集部のみなさんもすっかり彼らのファンになったようで嬉しかったです。



雑誌「TURNS」では甲府の食を紹介したり、北杜市に新しくできたブルワリーを撮影したりしました。日頃から編集部のほうで山梨ツアーなどの企画でもご協力しています。来年の1月には北杜市をまわるツアーの協力もしています。いろいろな地域でいろいろな活動をしている人たちの動きには刺激を受けます。

雑誌ソトコトさんでは山梨のワインのニューウェーブを取材撮影。発酵デザイナー小倉ヒラクくんがアテンドする山梨のワインについてのこと。豊鮨に始まり、マルサン葡萄酒、ソレイユワイン、五味醤油とお知り合いのところに伺ってあらためて仕事の風景を撮影させてもらうのはとても面白かったです。つくるひとととても近い山梨。とても豊かなことだなと気づかされることが多々あります。

そんなソトコトさんには今年2回も自分自身をとりあげてもらいました。最初は「地域の編集術」という特集で1ページ使ってぼくの山梨での編集・デザインのいとなみをとりあげてくれ、「全日本リトルプレス図鑑」では2ページでBEEKの活動を取り上げてもらいました。全国にこんなにインディペンデントな本を作っている人がいるってことにとても勇気づけられました。BEEKをつくることはとても大変で孤独になる部分も正直あります。だけど、そんなこと言ってる暇があったらいい本を、伝えるためのBEEKをこれからも作ろうとさらに決意できました。

そして、ソトコト編集長、指出さんともご一緒する機会がありました。4月に東京千代田区の3331 Arts Chiyodaで開催されたリノベーションまちづくりサミットで、R不動産ディレクターの吉里裕也さんプレゼンターのもと、D&Departmentの相馬さん、ソトコト編集長指出さん、BEEKのぼくでローカルメディアやまちについていろいろ話させてもらいました。また個人的にいろいろお話したい人ばかり!
8月には松本のコワーキングスペース「KNOWERS」さんにも呼んでいただき、松本で山梨のことを話させてもらいました。山梨は長野にめちゃみんな憧れてますよって言ったら松本の人たちは山梨はみんなが仲よさそうで楽しそうと逆に言われてしまいました。

今年は高校生の前や大学生の前でも、デザインや編集、写真を撮ることでできることもあるんだよってことを話したり。なんといってもぼく、大学行ってたのに就職活動しませでした笑 だから大学生にも就職しなくてもぜんぜん生きていけるよなんて無責任なこと言ったりもするのですが、働くということは就職活動と直結するだけではないと本気で思います。大切なことは自分や他人をリスペクトして生きていくことなんじゃないかなと。ぼくもあとから気づくことになったのですが。若い頃に映画みて音楽聞いていろいろな人に出会ったことが、今の全てだと思っています。

今年は自主企画、こうふのまちの一箱古本市が開催できなかったのがとても残念でした。その代わりに、北杜市の小淵沢で開催された「わとわまつり」の中で森の中の一箱古本市を2日間開催しました。森の中という環境は、街中とはまた違った雰囲気で開催してよかったと思いました。本をここで買って森の中でそのまま読むのも最高ですよ。森の中もいつかまたやってみたいですが、本家のこうふのまちでの一箱古本市を2018年5月頃開催できたらと思っています。本を通した活動も続けていきたいと思っています。ぼくは広い意味での本屋だとも思っているので。

イベントにもいくつかBEEK LifeStyleとして出店しました。代表的なのは夏におこなわれたALPS BOOK CAMP。友人のパン屋・山角さん、AKITO COFFEEとともに。BEEK LifeStyleは山梨を編集したお店形態で今まで森道市場などにも出店させてもらったりしました。これからは、BEEKとして山梨にあるものに目を向けて、商品開発も一緒に生産者さんとすることで、しっかりとした商売のお手伝いができるものも作りたいと考えています。住んでみるとほんとうに素敵なものがたくさん足元にあることに気づかされます。

デザインの仕事もいろいろ経験させてもらいました。はじめてお声かけてもらうかたも多く、お役にたてたかはわかりませんがデザインやいろいろなコミュニケーションを見つめ直す作業など、まだまだ細かく調整ができたなーと後から悔やむことも多かったのが本音でもあります。来年は一緒にやってくれる人をみつけて、よりきめ細かい作業ができるようにしたいと思っています。ぼくの仕事はデザインや編集の作業を経て、「伝える」ということです。
やまなしのアートディレクターとして、山梨に特化しています。肩書きはその意気込みです。言葉の力を自分にかけています。
これからは声をかえてもらって受けるだけではなく、提案や問題を見つけていくこと、デザインや編集が誰の身近にもあるということを地道に伝えることもしていきたいです。BEEKもそうですが、伝えるということになぜかとても執着するほうです。知らないと、知っているの境界はたぶん、とても大きいと思っているからなのかもしれません。知っているの先にも、行動をおこす、おこさないなど選択肢はいかようにも広がっているのですが、まずは一番最初の入り口を作ることも大事なんじゃないかと思います。
ことしの年末になって、BEEKマガジンのウェブサイトもつくりました。冊子では時期や特集で伝えられなかったことも、こちらで編集して伝えたい。
http://beekmagazine.com


BEEKがウェブに移行したとか、そんなことではまったくなくて、これもBEEKなんです。メディアの少ないローカルでは、例えばデザインや編集を経てできた成果物がどれだけよくても、広く伝えることはなかなか難しいことも多いんです。メディアを持つということは、ある一定の共感してくれるファンを持つということにもなるはず。まずは小さくでもあらゆることを人に伝える装置として機能させ、きわめて個人的にはじめたこの活動を広く広く公にしていきたいです。それが伝わるという本質だと思っています。
ぼくがとても気になっているひとたちの連載もはじまりました。表現の場にもなってくれているのがとても嬉しいです。


デザインの仕事の実績は細かすぎて書ききれないので、このBEEK DESIGNのサイトで少しずつでもアップしていきたいと思います。まだぜんぜん追いついていない。。
いつもお仕事をご一緒していただいているみなさま、ほんとうにありがとうございます。長いおつきあいの中で見えてくるものが必ずあると思っているので、これからもひとつよろしくお願いします。もっとご提案もできるようにこちらも力をつけたいと思います。



ひとつ代表的に思い出深いのは富士吉田で開催した「ハタオリマチフェスティバル」。富士吉田市主催のイベントをぼくや、富士吉田の赤松くん、テキスタイルや作家さんの知り合いが多い藤枝さんの3人に委託され、それを市の職員の方も一緒になってつくりあげていきます。自分たちでいうのも何ですが、とても行政のイベントにはみえません。それは僕らの意図したところでもありますし、それを良しとしてくれる富士吉田の富士山課のみなさんの心意気でもあります。富士吉田の街が、機織りの街ということが伝わることがいちばんの大義名分です。そこを汲み取ってくれ、丁寧に1年かけて作り上げました。ぼくはアートディレクイション、企画の立案、伝えること全般を担っています。
念願だったやまなしが誇るバンド、WATER WATER CAMELの1日だけのお休み返上ライブも彼らがその意図を理解してくれ、その大舞台をそれはそれは感動的につとめてくれました。他にも日頃から交流のある多くの人に携わってもらい、わりと山梨に帰ってきて5年、集大成的なしごとの枠組みをここで発揮できたと思っています。


とにかくまだまだいろいろアテンドしたり記録したりデザインしたりとあって書ききれないのですが、ほんとうに関わるみなさまに感謝しかありません。ありがとうございました〜。
あたらしいBEEK Issue07の編集会議を昨日しました。今までにないかたち、今までにない関わる人の力が加わって2018年には出すつもりです。

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