よく手に職という言葉がある。手に職があると職人と言われることも多い。
絵が上手なひと、パンを焼くひと、踊る人、家や家具をつくるひと、味噌や醤油や酒を醸造するひと、食をつくるひと、などなどたくさん。
ぼくは30数年生きてきたが、これといった手に職を持っていない。
パソコンでデザインできるなんて手に職だなんて思ったこともない。
持っていないからこそ、持っているひとたちのすごさがわかり、とてもかなわないとおもう。
性格上、そこに身を投じることもこの先無理だと思う。
ぼくがやっていることのひとつに編集がある。
編集とはすでにあるものとあるものを繋いで、あたらしい見え方を提示することだと思っている。DJがするリミックスともほど近いような。
または、整理整頓と判断の連続をしていき、よりよく物事が伝わるための仕込みだとも思っている。
編集というちからを借りることで、手に職はないけれどいろいろな人の想いをリミックスして、価値を一緒に想像していくことが役目だとおもう。
そんなことをしていきたい。
餅は餅屋ではないけれど、できることはできる人にまかせて、そんな人がまわり多くにいればそれほど心強いことはない。
生活の延長にしごとがあり、しごとの延長に生活がある。そんな生活が理想だと思っています。