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ハタオリのうた

山梨のハタオリ産地の人や暮らしを伝えるLOOM。
半年かけて紡いだこの冊子の山梨でのお披露目会として、甲府の文化のるつぼ へちまで音楽会を開催しました。

取材期間、産地に通っているとどこの工場でもハタオリのガッシャン、ガッシャンという音が聞こえてきました。
ぼくにはまるでそれがハタオリのうたに聞こえたんです。
工場によって、織るものによっても違うその音たち。昔は街全体で響いていたといいます。
音と切り離せない織るという営み。
LOOMも作って配って終わりということではなく、音楽を通して伝えることもできるのではと思いました。

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演奏は甲府在住の音楽家、田辺玄くん(WATER WATER CAMEL)と森ゆにさんにお願いしました。
音楽会の前に、機屋さんに伺って実際の織機の音を録音したり、ハタオリうたという民謡をあたらしくアレンジしてもらったり。

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なんとライブではハタオリをフューチャーした新しい曲、その名も「LOOM」が披露されました。
織機の音をリズムとしてバックに、ゆにさんの優しい歌声が響きました。
機屋さんの今までの苦労と喜びをすべてひっくるめて昇華させていくようなうた。

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最後は僕と写真家・砺波周平さんのLOOMで撮った写真をスライドにして、それに音を重ねていきました。

時代(いま)を織る。
LOOMにつけたコピーです。
今は過去がつくり、未来は今がつくるものだおもっています。
この時代に生きる機屋さんは、過去を紡ぎ、今を生き、そして未来へ繋げていくという使命をおって日々の営みに励んでいます。
取材でお会いした機屋さんはみな朗らかで、足踏みをそろえて前を向いている方たちばかりでした。

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会場に来ていただいた方々には、何か感じるものを持って帰ってもらえたならそれが一番うれしいことです。
僕自信、音楽にここまで感情を揺さぶられたのははじめてのことかもしれません。
会場に多く来てくれた機屋さん、ハタ女のみなさんの終わったあとの笑顔で会話している姿が忘れられません。ほんとうによかった。

僕にとって、山梨に帰ってきてほんとうによかったと思えるできごとのひとつになりました。
ぼくはこれからも、伝えるという仕事をやっていけそうです。

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