BEEK DESIGN
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生きている

友人の写真家さんから「message」という写真集をもらった。僕がよく佐内正史さんの写真好きだと言っていたのを覚えていてくれて、ブックオフで100円だったからと買ってきてくれました。古書の通販みたら4000円とか6000円の値段ついてたので、かなりの掘り出しもの。
四季の移ろいがただただ写されている。素直に見た風景を写真におさめているのかなぁなんて想像する。
素直に写真を撮るって、できそうでできないんですよね。

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ぼくも数年前に住んでいて大好きだった国立の郵便局まえの桜並木。
コンビニとか空き地とかなにげない風景が続いていきます。急にあらわれるモノクロ写真も違和感がない。

ぼくが写真をはじめたのはたぶん23歳のころ。
しごとでフィルムの一眼レフを使う用になり、プライベートでも一眼レフを買い(はじめて買ったのはcanonのAE-1)、日々をよく撮っていました。

誰に習うわけでもなく、何を撮ろうと思っていたわけではないのですが、フィルムを現像して紙焼きになってあらわれる写真という日常のある一瞬の静止画に、なにかよくわからないまま心を動かされていました。
その時代に見た写真集で佐内さんの「生きている」がありました。

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壁や電柱、雑草や街並、ドアノブまで最初はなんだかよくわからないまま見ていました。でもそこにある日常には撮る人の覚悟があるということが写真を多く撮るようになってきた時になんとなく感じられるようになりました。写真を撮りたい、シャッターを押す理由がこの写真集を見ると自分の中でうまく説明できるような気がして。
今でも大好きな写真集です。写真好きな人からしたらベタかもしれませんが、写真を撮りたいと今でも思えている原動力がこの写真集にあったのかなと。

そして2005年に出た「a girl like you」を見て人が撮りたくなり、人ばかり撮る雑誌社に入社するというぼくの単純さ。今思うと若い頃の自分は単純すぎてうらやましい。ほんと、計画性なんて皆無だったんですよ。
他にも大橋仁さん、高橋恭司さん、川内倫子さんの写真を好きでよく見ていました。

写真を撮るようになって10数年。今はしごとや記録として撮ることがほとんどになってしまった。
写真のことをもういちどちゃんと考えたいと思ってBEEKでも写真の企画を考えました。それがドツボにはまる幕開けだったのですが。。。

ただ、これからも写真を撮っていきたい。日々撮る写真にプロとかアマチュアとかの境界はいらないですよね。
ただの日常、人との関係性や感情も写真で残したい。
それがいずれ変わっていくとしても、記憶の記録として残したいと僕は思うから。

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