BEEK DESIGN
BEEK DESIGN is Creative Desgin Group in Yamanashi, Japan.

続きを読む

LOOM

山梨織物産地を伝えるフリーマガジンLOOMができました。
夏前にこの話を発行元となる山梨県富士工業技術センターの五十嵐さんからいただいて、そこから富士吉田市、西桂町に月に何回も足を運ぶこと数ヶ月。
そして編集/デザインを含めると半年。

僕にとって、とても大きな想いも一緒にもらえた仕事になりました。

それは時代(いま)を織る、機屋さんたちの想い。産地の過去と、現代、そして未来。
過去を今に紡ぎ、それを未来に伝えていこうとする想い。

この時代に機を織る人たちの、このタイミングでしか作れないような冊子が作れたのではないかと思います。
冊子の中に「Synchronicity」というタイトルの特集を作りました。
シンクロニシティ=共時性、同時性。

IMG_5993s

産地を巡る中で、いくつかのキーワードがありました。その一つに、今このタイミングだからこそ成り立っている、人と人との関係性がありました。
それは機屋さんどうし、外からの専門職の人たちとの交流、サポートするシケンジョとの関係性、全てにおいて言えることでした。
その関係性の中から、新しいブランドが生まれていたり、若い世代の就職につながっていたり。

この仕事の話を五十嵐さんからいただいたとき、織物の知識もなく、産地のこともまだほとんどしらない僕に、ここに住む人たちの営みを伝える自信はまったくありませんでした。
だからこそ、知りながらこの街を歩いて、聞いて、見て、編んでいく。

取材で出会った機屋さんはみな朗らかで、皆が同じ前を向いて仕事に励んでいる方ばかりでした。
職人さんでありながら、ブランドを作り、それを伝えることもしていく。
ブランドを作った会社が、それを後から続くブランドにもノウハウを共有する。

多種類の織物を織る産地だからこそ成り立つことでもあるのかなと思いました。

j00s

最後の編集後記で五十嵐さんはこう記してくれました。

「今を伝える語り手として、山梨に住むひとりの市民の視点をBEEK DESIGNの土屋さんに担っていただき、共に産地をめぐる中で本書が完成しました」

 公共機関の冊子を作るのに、1個人である僕にすべて委ねてくれたというのは、すごいことなんですよ。
それだけ五十嵐さんが僕を信用してくれ、細かい調整を見えないところでしてくれたということだと思います。
その期待に応えられる冊子を、作れたかはわかりませんが、僕のいまできることを最大限使って冊子を作らせてもらいました。
BEEKを作ってそれが新しい冊子につながったことはとても嬉しいし、やまなしのことを伝えるという意味ではイコールです。

明日はLOOMを伝える音楽会を甲府のへちまでやります。
頼まれてもいないのに、イベントを企画して、まだ産地のことを知らない人に少しでも音楽を通して伝えることができればと思いました。
演奏には地元の音楽家、田辺玄さんと森ゆにさんに。お二人の音楽を甲府で聞きたいと思ったのも正直なところ。
音楽会の感想はまたこんど。

IMG_9103s

Related Posts

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です