BEEK DESIGN
BEEK DESIGN is Creative Desgin Group in Yamanashi, Japan.

Category: BEEK

10月。

もう10月が終わってしまう。今月はイベントが多かった。こうふのまちの芸術祭、こうふのまちの一箱古本市、カンティフェア、Be-Pal出店、トークイベントなどなど。

ブログに書こうと思ったけど、もうなんか終わって消化できたからいいかなーなんて思ってたら月末に。筆不精がなおらない。
そして11月がやってくる。

先日は早朝から富士吉田、その後に西桂、最後に都留と取材でまわりました。朝早くて取材も矢継ぎ早に、そして夕方前に都留のカフェ ナチュラルリズムに辿り着く。お子さんが生まれたばかりで、そのお子さんに富士吉田でオーガニックコットンを取り扱う前田源商店さんのおくるみを着せて撮影という仕事。仕事という事も忘れて、3人の仲睦まじい感じをカメラにおさめていました。いつもこの場所にくるだけでとても癒されます。

それは桂川のせせらぎ、そして緑が生い茂る。
いつの間にか変わらないと思いこんでいたものも、変わっていくということに、ふと気づく…。

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東京

田舎者の誰しもが持つだろう東京への憧れを抱いていた20代そこそこの頃。東京と名のつく歌(くるりの東京やサニーデイサービスの「東京」というアルバムが主なところ)に感化され、東京で暮らすと何か田舎者の僕にもドラマが待っているのではないかと錯覚するような、そんなイメージを持っていた東京。

僕は阿佐ヶ谷に1年、国分寺に8年くらい住みました。中央線から離れられなかったのは、尊敬する大人(みうらじゅんやリリーさん、さらにはブームの「中央線」も影響大)たちが若い頃は皆そろって中央線に住んでいたという逸話によるもの。山梨には1本で帰れるという便利さもあるし。ライブに行ったり、クラブに行ったり、2丁目に行ったり、街を歩いたり、東京のディープな世界は、たぶん何年住んでもその楽しさはあると思っています。

今は山梨に帰ってきたけど、たまに刺激をもらいに行く東京。田舎でも都会の人が刺激を求めて遊びに来れるような、そんな関係性がいいね。
では聞いてください。銀杏BOYSで「東京」

清里のキープの森の中に、レノックス野外礼拝所というところがあります。十字架とベンチのみ。まわりはひっそりと木々に囲まれています。
森厳な場所で撮影のお仕事。写真は友人の写真家さんに撮ってもらっています。

森が身近だけに、手をいれていつまでもこの景色を守っていければいいのに。勝手ながらそう思ってしまう。

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8/1に都留の高尾神社で開催されたYamanashi Fringe MarketにBEEK LifeStyleとして仲間と一緒に出店してきました。今回はテーマを設けてみました。「パンと本とコーヒー」という、休日にこれさえあれば幸せな組み合わせです。パンは山角さん、本はミニ一箱古本市、コーヒーは甲府からAKITO COFFEEさんに来てもらうという、とっても贅沢な組み合わせ。BEEKでは出店してもご提供するものがないので、こういう時は出てもらうお店を編集して、山梨のライフスタイルをお届けできるようにしています。

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山角さんは、「森、道、市場」以来2度目の共演。今回は夏にあうバインミーというベトナム風サンドイッチとシナモンロールをご提供してくれました。コーヒーにもワインにもあう最高の美味しさ。夜にはバインミーもシナモンロールも売り切れてしまいました。

甲府の北口のコーヒースタンド、AKITO COFFEEのアキトくんはコーヒーや街に対する情熱がとてもあふれています。南口の寺崎コーヒーさんと共に、コーヒー文化から人やアートや暮らしも発信しています。

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BEEK04の発酵特集からは甲府の五味醤油さんが発酵ブースを。ゲリラ的にてまえみそのうたやこうじのうたのダンスを踊ってくれましたよ。2週連続で出店でご一緒しています。発酵醸造や食文化を伝えている発酵兄妹。メンバーのムードメーカーにもなってます。

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本は一箱古本市で毎回でてくれている方々にお声をかけて、8店主ほどで小さく開催しました。どうやらお子さん連れに絵本がかなり売れたもよう。僕らもBEEK BOOK STOREとして古本出させてもらいました。読んでいた本が、買っていただいた人にまた読んでもらえると思うだけで嬉しくなります。

他にもフリンジマーケットで出店者は80を越え、それはもう多種多様なお店がいっぱいありました。お店を出していたのであまり多く会場を回れませんでしたが、来場者も浴衣の方もいたりととてもよい雰囲気のマーッケトでした。僕も第一回目で遊びに来ていたのですが、まさか自分が出店者になろうとは思いもよりませんでした。他の出店者の方々も口々に言っていたのですが、ナチュラルリズムのヒーコさんに声をかけられたから毎年出ていたり、今回はじめて出店したり、そんな声を聞きました。そして、僕もその一人です。ヒーコさんや実行委員会のみなさんが自分の街のことを伝えるために、毎年開いているこのお祭り。準備等大変なことが多いと思いますが、実行委員のみなさんの想いがあの場所を作っているのだと思います。

出店メンバーと共に、とてもよい夏の思い出ができました。そして、まだ夏は続きます。
あ、BEEK オリジナルTシャツ作りましたよ。絶賛販売中〜。

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KIZAN

塩山にあるワイナリー、機山洋酒工業さんに仕事の取材で伺った。山梨に帰ってきて友人にすすめてもらって飲んでから、好きになって飲めない僕が一番良く飲むワイン。
KIZAN WAINEを醸造する僕と同じ名字の土屋さんには、以前お食事の場でお会いしたことがあったけど、あまりちゃんとお話を聞けなかったので、甲州市のお仕事があったのでぜひ話を聞いてみたいと提案したら、見事に通った。ほんと、編集の仕事している役得だなぁとこういうときはいつも思う。

家業でワインを造るということは、日常が全てそこに集約される。掃除して、ブドウを育てて、醸造して、できたワインを自分たちのワイナリーでも売る。
家業という形態であることが、とても大きなことなんだろうなと思った。デザインの仕事は家業になるのだろうか? そんなことが頭によぎった。

土屋さんはとても心優しい人だと思う。その分、あらゆることに対して厳しい目も持っているのだと思う。
この日のはなしは秋くらいに出る「甲州らいふ」というフリーマガジンで読むことができます。学生たちが取材してくれました。
学生たちにとっても、あらゆる大人の話がこれからの日々のちょっとしたきっかけになるといいな。

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富士吉田市にSARUYAがオープンしました。宿主の赤松君曰く、「街に新陳代謝を促す場所」にしていきたいとのこと。
八木さんや野口さんと3人で、新しい富士吉田の拠点になることは間違いないと思います。
オープンの時のことはSARUYA×BEEKブログに綴りました。
http://ghas-saruya.jugem.jp/?eid=21

来月は甲府でゲストハウスBaccasuがオープンする模様。新しい流れを作る人達が山梨にも多く現れています。

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6月の泡

あっという間に1年の真ん中に突入。今年の抱負をまだ書いていない。ここ最近は毎年書いた抱負を上回る出来事が起こる。
先日大学の講義に出させていただく機会があり、学生を前に僕は「2週間先のこともわからない」と普通に本音をつぶやいた。先のことは日々の延長だし、今日があれば2週間後もあるはず。だから今日を生きよう、そんな偉そうな意味もこめて。就職のことを気にしている学生さんたちが多かった。でもほんと、10年後何の職についているか命中できる人はたぶん少ないと思う。
今年も6月がやってきた。まず抱負を書くことからはじめる。
(アイキャッチ画像はなんの関係性もありません。)

大工の友人の声かけで、パン屋の山角さん、五味醤油さん、僕のBEEKで山梨の食を届けようと、名古屋の蒲郡に行ってきました。
いやはや、買い物も売りにしているだけあって、ショップの数もなんと200以上。。とても気になる店が全国各地から集まっていました。僕らほとんど出店経験ないまま、規模もおおよそでしかわかってないなかの出店。。
僕らは山梨のワイン(機山洋酒さん、マルサン葡萄酒さんありがとうございました)と朝ご飯(いろいろなおかずと武川48米、五味醤油のみそで作ったみそ汁)を提供させてもらいました。
出店場所は会場の最果てでしたが、とても見晴らしのよいところでした。海風が想像以上にすさまじかったですが。。

「BEEK LifeStyle」というものを今後始めたいと思っています。詳しいコンセプトやカタチ作りは今から細かく詰めて行こうと思っているのですが、今回「森、道、市場」に出れたことはいろいろよい経験になりました。
どこかでまたお知らせさせてもらうと思います。
最近よく考えることは、ライフスタイルや住まい方。

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BEEKの創刊号で取材した富士吉田市の地域おこし協力隊、赤松くんがこの夏ゲストハウスをつくります。
彼が今までやってきた仕事は、富士吉田の空き家を改装して外から新しく住む人を招き入れること。長屋を改装してハモニカ横丁という場所を作り、吉田の人が集える場所もつくりました。
場所を作るってほんと大変なことだと思う。ただかっこよく改装して見た目はいい箱を作っても、集う人がいないと始まらない。そして、どれだけ街の人に受け入れられるか。そういった人との関係性を同時につくっていかないと、成立しないものだと思うから。
赤松くんは、持ち前の人柄と人に頼る力も持っていて、できないことはいろいろな人に協力してもらって、助けてもらって今までやってきたんだと思います。
それをするには、人並み以上に動いたり気をつかったり、さらにそれ以上に空き家が多い町でも楽しめるってことを信じてやっていることに他ならないんじゃないかと。
巷であふれる「まちづくり」って言葉はいつも違和感を抱いていたのですが、彼のやっていることは「まちづくり」を目的としてないからこそ、結果「まちづくり」になっているというスタンスがとてもいいなと思いました。

新しいゲストハウス「SARUYA」。この夏にオープンします。BEEKでは誌面とブログで、このゲストハウスが街と人をどう繋げるか、街や人にどういう影響を与える場になるかをおっていきたいと思っています。よかったらブログを覗いてみてください。
http://ghas-saruya.jugem.jp

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僕は本が好きです。読むことも好きだし、本がある書店やブックイベントに出向くことも好きです。人と好きな本の話をするのも好きだし、仕事柄装丁とか本のできるまでも好きです。
本は人と人をつなぐ、コミュニケーションツールにもなります。僕はそのコミュニケーションを街のみなさんと共有したくて、一箱古本市のイベントを去年甲府ではじめて開催してみました。
最初人が集まるのかとても心配でした。一箱古本市はふつうの人に店主として“参加”してもらわないとはじまらないからです。ほとんど山梨で開かれていない、馴染みの無い一箱に本をつめこんで売るという一箱古本市っていうイベントにはたして皆さんが参加してくれるのか? ほんとにもうドキドキでした。

はじめての開催を甲府の銀座通り商店街で、そして協力として銀座通りに店をかまえる春光堂書店の宮川さん、そして北杜市で古本のポップアップショップとして活動するmountain bookcaseさん。
新聞などでもとりあげてもらい、結果30組近い店主が集まりました。最初だから20組いかないくらいでもしょうがないねー、なんて言っていたのに年齢層も幅広く集まってくれたのはとても嬉しいことでした。
しかも、皆さん初出店とは思えないお店構え。ポップもレイアウトも個性があって、本が好きな感じが伝わってきました。
ちょうどその日は、第2土曜マルシェも同じ通りであって、こうふのまちの芸術祭も開催日で、商店街はかなりの賑わいをみせ、一箱古本市もとても多くの人に訪れてもらえました。
店主さんは隣同士になった方が仲良くなっていたり、他のお店をのぞいたり、お昼に甲府の街のお店をちょっと探索したり。

そんな一箱古本市を、今度は3/28(sat)に富士吉田市で開催します。この日は一日「ハモニカ横丁げんき祭」というイベントで、その中の1企画です。
飲食や雑貨の出店があったり、トークイベント、ライブ、軽トラスナック(?)などもあったり1日楽しめます。
詳しくはこちらで詳細をインフォしています。店主さんもまだまだ募集しています。
http://y-bookjourney.tumblr.com
よしだのまちで会いましょう。

下の写真は前回の様子です。
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東京から、はじめて会う人たちを山梨でアテンドすることに。きっかけはBEEK。そしてインスタ。
インスタで気になるローカルフリーペーパーとしてBEEKをたまたま東京で手にしてくれて、「山梨に行きたい!」というコメント。特集がWEEKENDだし山梨行きたくなってくれたみたい。僕はそうも思ってくれただけで何気に感無量だったんですが、ほんとに東京から山梨に来ることに。山梨一度も来たことないしわからないってことだったので、せっかくだから僕とBEEKのBooKコーナーを担当してもらっているmountain bookcaseの石垣さんでアテンドすることに。FOOD&COMPANYをたちあげたメンバーら4人で楽しげに東京からレンタカーで来てくれました。
コーヒー好きだということでまずは寺崎コーヒーで1杯。お互いの自己紹介して、話が早速つきない。ローカルコミュニティを大事にしていこうという考えやその実践の話はとても刺激を受けた。
見た目からも美味しそうなホームメイドのマフィンをお土産に、お昼はパタゴニアの南へ。

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窓から入る日差しがいつも心地よい。早めの桜が店内には咲いていました。みんなで美味しいパスタを食べながら、山梨のローカルフード話やコミュニティについていろいろ話しました。
パタゴニアの南に飾ってあったkinfolk。今回やりとりしていたtinaはkinfolkにも携わっている。気さくでパッションにあふれていた。

夕方は八ヶ岳南麓コースへ。ギャラリートラックスで中村翔大さんの展示「oh mountain!」をみんなで見る。この時期の寒さを吹き飛ばすような色使い。元気が出て来る。絵からとてもパワーを感じました。トラックスも窓からの日差しがとてもいい。夕方の日が沈む間際、ほんとに美しい光が注ぐ。
夜予約していたDILLに行くまで少し時間があったので、トラックスに居合わせた友人のすすめで近所のパーマカルチャーデザイナーの四井さんの家にみなさんを少しご招待することに。四井さんは堅苦しいところが一切無くパーマカルチャーという概念を話してくれる。そしてその話が自分の中で腑に落ちる。突然の訪問も快く受け入れてくれた。懐の大きい尊敬できる大人の1人です。
四井さんの「生きていることを説明できる?」という問いに、皆が考えをめぐらせその答えを聞いてやっぱり納得するのです。

夜は長坂のDILL eatLifeへ。山戸さんの料理は食べるとなんだか元気が出る美味しさ。山梨の共通の友人も合流して楽しい夜の時間をすごせました。
初対面なのに、一日一緒に旅ができてとても楽しくて、山梨を紹介して外から見える山梨の見え方も新鮮だった。みんなも山梨を気に入ってくれて、また桃の時期に再会を約束。
そして1泊して次の日には松本に旅立った。
ほんとに来てくれてありがとうという感謝の気持ちしかない。東京のローカルと山梨のローカルだと単位や環境も違うけど、フィールドワークを大事に人と人を繋ぐ大事な面をとても感じた。
BEEKは僕の知らないところで人を繋げてくれている。

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次号BEEK Issue04のテーマ「発酵している」。山梨を発酵をテーマにまわることにしました。

発酵について考えるなんてことは、東京いる頃は思いもつかなかった。縁あって、山梨に帰ってきてみそ屋さんや日本酒の酒蔵とお仕事をさせてもらうことになり、糀のことや発酵食品について触れる機会があり、その食文化の深さ、神秘さに魅了されたのです。
今まで気にして選んでこなかった調味料も、発酵したままの生のみそを選ぶようになったし、お酒飲めない方なので気にもしていなかった、日本酒やビール、ワインの作り方にも興味がわいている。こうじを買うようになるなんて、ほんと数年前は思わなかった。
菌のおかげで僕らの生活の一部が成り立っていることは間違いないようです。こんなに大事なことなのに、なんで触れないでここまできたのかというと、単純にいうと誰も教えてくれなかった。話題にものぼらなかった。いや、話していたのかもしれないけど僕がそこに興味を抱いていなかった。

山梨は酢もビールもみそもワインもしょうゆも日本酒も作っています。作っているひとたちの想いをぜひ伝えたいと考えています。
4月の中旬〜下旬の発刊予定で今から編集していきます。発酵するように、じっくり、ゆっくりと。

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