BEEK DESIGN
BEEK DESIGN is Creative Desgin Group in Yamanashi, Japan.

Category: My Life

FIVE

長男が7月で5歳になった。まだ5年。もう5年。
5年だけしか生きていない彼の世界はどういう見え方をしているのか、いつも気になってしまう。 親になってはじめてわかることが多かった。
そして、こどもの成長は些細な変化は見逃してしまうほどに早い。彼から影響を受けることも多々あるという発見。
誕生日おめでとう。いつもユニークに場の空気を読んで和ませてくれるところ、すごいなって思ってます。


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ポートランド発のライフスタイル誌『KINFOLK』の日本のギャザリング(小さな集まり)「IN PRAISE OF SLOWNESS」が2015.6/20 北杜市のDILL eat,life.を拠点に開かれました。BEEKではスタッフとしてアテンドやグラフィックデザインをお手伝いさせてもらいました。

KINFOLKのギャザリングを僕らが手伝うことになったきっかけは、今年2月にKINFOLKのギャザリングのディレクターを務めるティナとの出会いがあったから。その時のことは当時のブログにも綴っています。(http://www.beekdesign.com/beek-travel.html
山梨を案内して、そこで出会った人や場所をとても大切に想ってくれました。DILLの山戸さんとはもともとの知り合いだったそう。あの場所にDILLがあったからこそ今回のイベントもできたのだと思います。

ギャザリングという言葉も初めて知って、その言葉の持つ本質的な大事さを今回のイベントで実感しました。来ていただいたゲストや東京や各地から来たスタッフ、現地の山梨スタッフ、それぞれの日常では出会うきっかけがなかった人達との関係性を繋いで、それを継続させていこうという静かな意志がありました。そして、テーマとして掲げられた「IN PRAISE OF SLOWNESS」。スローを取り入れた生活、食や暮らし方、人との関係性を考えさせてくれる内容として、DILLの山戸さんご夫婦が東京から今の場所に移り住んで変わった生活の話や、長坂のパーマカルチャーデザイナー四井さんの循環する暮らしの話を聞きました。

何かすぐできることではないのかもしれませんが、自分の日常の中に取り入れたら生活が豊かになるかもしれない、そしてそもそも豊かさってなんだろう?  そんな気づきやきっかけが生まれるようなとても内容の濃い話でした。僕もよくDILLのご飯を食べにいったり、四井さんの家にもお招きいただきますが、僕自身も暮らしを考えるきっかけをもらった人たちです。山梨にはその“きっかけ”を与えてくれる人が多いと思います。BEEKでいろいろな方に話を聞いてそう思います。

スタッフとして、アテンドやデザインに関わらせていただいたことはとても嬉しかったです。なんと言っても、創刊されたころによく読んでいた遠い国の憧れの雑誌だったKINFOLKのイベントに関われたのですから。
山梨という土地にあるものや人を、これからもありのまま伝えていくことが僕のやるべきことだと再確認できました。

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大工の友人の声かけで、パン屋の山角さん、五味醤油さん、僕のBEEKで山梨の食を届けようと、名古屋の蒲郡に行ってきました。
いやはや、買い物も売りにしているだけあって、ショップの数もなんと200以上。。とても気になる店が全国各地から集まっていました。僕らほとんど出店経験ないまま、規模もおおよそでしかわかってないなかの出店。。
僕らは山梨のワイン(機山洋酒さん、マルサン葡萄酒さんありがとうございました)と朝ご飯(いろいろなおかずと武川48米、五味醤油のみそで作ったみそ汁)を提供させてもらいました。
出店場所は会場の最果てでしたが、とても見晴らしのよいところでした。海風が想像以上にすさまじかったですが。。

「BEEK LifeStyle」というものを今後始めたいと思っています。詳しいコンセプトやカタチ作りは今から細かく詰めて行こうと思っているのですが、今回「森、道、市場」に出れたことはいろいろよい経験になりました。
どこかでまたお知らせさせてもらうと思います。
最近よく考えることは、ライフスタイルや住まい方。

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甲府の味噌やさん、五味醤油さんと北杜市のパン屋さん、山角さんが主催するほぼまるの3回目の催し自体が、BEEK Isuue04「発酵している」の発刊イベントになりました。BEEKの発刊イベントだけど、別のイベントの人たちに全て準備してもらうという、便乗型というか、招待型というか。

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念願のBEEKパン。もうこれだけで感動したんですが、なんとこのBEEKパンの売上げを次回のBEEKの制作費にまわしてくれるという、とてもとてもとてもすごい応援を山角さんからいただきました!!
他にも僕に内緒でこの日のためにBEEKに関わりある人たちにBEEKのことや僕自身のことを五味醤油の発酵兄妹と聞きにいって、裏BEEKを作ってまとめてくれました。しかも大好きな写真家、砺波さんの写真とあっこさんのイラストが印刷されている。。。ワオ。こりゃすごい。
いつもBEEKの制作で携わってくれている方々や仕事や身近なところで仲良くしている方々のBEEKや僕自身に対する思っていることが書いてあったり。どうやら僕は水の印象、しかもプルプルしたゼリーみたいなイメージもあるようです。そして、服が派手でぼそぼそ話す人……。まあその通りなんですけど。
もう相変わらず薄いリアクションしかできなかったのですが、本当に感動というか嬉しかったんです。

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僕が勝手に始めて、勝手に山梨を巻き込もうと思っている冊子BEEK。2年かけて4号まで出したのですが、本当に必要なのかとか本当にみんなに喜んでもらって読まれているのかとか、正直不安になったりなんのために自腹でやっているんだろうと思う時もありました。いや、ちゃんと何のためにやっているかという目的はあるんですけどね。でも個人媒体に近いもので、誰にも頼まれていないという状況だけでけっこう孤独なんですよ。制作も孤独な作業ってけっこうあるんです。だからちょっとだけ弱気になるときもあります。
でも、今回ほぼまるでこういう催しをしていただけたり、集まってもらったお客さんと直接お話できたり、ふだん制作を手伝ってくれている方々からの想いも聞けたり、僕の中で続けていく理由がまたひとつ増えたような感覚です。
ほぼまる主催の発酵兄妹の2人には、家族ぐるみでいつも応援してもらっています。めちゃめちゃ直接的に応援されていて、お店にBEEKコーナーまで出来てしまうし、お母さんはいろいろな人に勧めてくれています。

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単純に面白いことを増やしていきたいというところや、食を通して少しでも誰かのためになることを真剣に考えている2人は、僕の日々の中でとても刺激を受けています。まあ、結局何がいいたいかというと、いつも応援してくれてありがとうということです。ほんとに嬉しいんですよ。

今回のイベントのゲストのパーマカルチャーデザイナーの四井さんと発酵デザイナーの小倉ヒラクくんもありがとうございました。2人ともとても尊敬しています。四井さんの考えるパーマカルチャーは、僕みたいな意識ぜんぜん高くない人の心の中にもすっと降りてきます。日常を大切にしたいと思うし、そのことがまわりの環境のことも考えることになっていっています。ヒラク君の話を聞く術、司会芸もすごく上手ですごいなぁと思いました。僕もトークイベントをするのでとても参考になります。

そんなこんなでBEEK04発刊イベント、皆さんにBEEKをつくる想いを少しですが伝えられたかなと思いました。これからもBEEKはふつうに発刊していきたいと思っています。いつもそこにある山梨の日常を、編集していきたいです。

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東京から、はじめて会う人たちを山梨でアテンドすることに。きっかけはBEEK。そしてインスタ。
インスタで気になるローカルフリーペーパーとしてBEEKをたまたま東京で手にしてくれて、「山梨に行きたい!」というコメント。特集がWEEKENDだし山梨行きたくなってくれたみたい。僕はそうも思ってくれただけで何気に感無量だったんですが、ほんとに東京から山梨に来ることに。山梨一度も来たことないしわからないってことだったので、せっかくだから僕とBEEKのBooKコーナーを担当してもらっているmountain bookcaseの石垣さんでアテンドすることに。FOOD&COMPANYをたちあげたメンバーら4人で楽しげに東京からレンタカーで来てくれました。
コーヒー好きだということでまずは寺崎コーヒーで1杯。お互いの自己紹介して、話が早速つきない。ローカルコミュニティを大事にしていこうという考えやその実践の話はとても刺激を受けた。
見た目からも美味しそうなホームメイドのマフィンをお土産に、お昼はパタゴニアの南へ。

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窓から入る日差しがいつも心地よい。早めの桜が店内には咲いていました。みんなで美味しいパスタを食べながら、山梨のローカルフード話やコミュニティについていろいろ話しました。
パタゴニアの南に飾ってあったkinfolk。今回やりとりしていたtinaはkinfolkにも携わっている。気さくでパッションにあふれていた。

夕方は八ヶ岳南麓コースへ。ギャラリートラックスで中村翔大さんの展示「oh mountain!」をみんなで見る。この時期の寒さを吹き飛ばすような色使い。元気が出て来る。絵からとてもパワーを感じました。トラックスも窓からの日差しがとてもいい。夕方の日が沈む間際、ほんとに美しい光が注ぐ。
夜予約していたDILLに行くまで少し時間があったので、トラックスに居合わせた友人のすすめで近所のパーマカルチャーデザイナーの四井さんの家にみなさんを少しご招待することに。四井さんは堅苦しいところが一切無くパーマカルチャーという概念を話してくれる。そしてその話が自分の中で腑に落ちる。突然の訪問も快く受け入れてくれた。懐の大きい尊敬できる大人の1人です。
四井さんの「生きていることを説明できる?」という問いに、皆が考えをめぐらせその答えを聞いてやっぱり納得するのです。

夜は長坂のDILL eatLifeへ。山戸さんの料理は食べるとなんだか元気が出る美味しさ。山梨の共通の友人も合流して楽しい夜の時間をすごせました。
初対面なのに、一日一緒に旅ができてとても楽しくて、山梨を紹介して外から見える山梨の見え方も新鮮だった。みんなも山梨を気に入ってくれて、また桃の時期に再会を約束。
そして1泊して次の日には松本に旅立った。
ほんとに来てくれてありがとうという感謝の気持ちしかない。東京のローカルと山梨のローカルだと単位や環境も違うけど、フィールドワークを大事に人と人を繋ぐ大事な面をとても感じた。
BEEKは僕の知らないところで人を繋げてくれている。

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諏訪で今年も開催されたくらもと古本市へ行ってきました。長野、山梨の古本屋が中心に、諏訪の酒蔵5蔵に出店しています。
古本、新刊本、リトルプレスの大好きな本屋ばかり。この界隈は歩いて回ると古い建物や昔ながらのお店が多くて、楽しく散歩気分も味わえます。
本のお会計は酒蔵の人がしてくれます。日本酒を目当てには訪れなかったであろう場所に、本を媒介にして僕は訪れることができた。
なんか、これってとても大事なことなような気がしています。
いつも思うけど、酒蔵の人の懐が深いのかなーと。ふだん売ってないものを、お酒とは関係ないものを売ったりするのって、けっこう面倒くさいことだったりもするだろうし。

まあ、なにはともあれ毎回素敵な本に出会えるので大好きなイベントです。
僕は本屋さんではないけれど、本に関わることもやっていきたいなと思っています。そのために一箱古本市を企画したり、本の特集のBEEKを作ったり。
書店にはなれないけど、本を伝える広い意味での“本屋”にはなれるのかもしれないと思って。
雑誌が好きでこの仕事をするようになって、本を読むことで楽しい時間を過ごせています。

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マイマイさんこと真藤舞衣子さんの著書、『カラダがよろこぶ魔法のこうじレシピ』の出版を記念してささやかな食事会がマイマイさんのお店my-anで開かれました。この本は、自宅で少量で仕込める味噌や、塩糀・醤油麦麴・甘糀などのつくりかたをレシピと素敵な写真で紹介している本です。読んでいると、とってもお腹が空いてきます。その制作チームを東京から招き、山梨からはmy-anの野菜でおなじみのマル神農園さん、お店の施工を担当した大工の小田切さん、企画した五味醤油さん、そしてインビテーションカードと当日の写真記録を担当した僕もお招きいただきました。

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当日も美味しい料理の数々。おいしいだけじゃなくて、見た目もきれい。本を作っている時の話や、皆さんのふだんのはなし、山梨のことなどをいろいろ話せてとても和やかな昼の一時になりました。
my-anさんは山梨市駅から降りてすぐの場所。隣の隣には虹屋さんというアジア衣料のお店もあっておすすめです。
最近思うのはごはんを食べてて、食べてる食材を作っている人が目の前にいるってことは、とっても幸せなことだなーと思います。作り手との距離が近いのは、田舎ならではの魅力です。
そして、食べることは生きること。どちらも楽しみたいこと。

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少し自分のことを書いてみます。土屋誠、アラフォーに近づきつつある35歳です。
イベントを主催したりBEEKを作ってたりしてますが、簡単に言うとデザイナーです。日々東京や山梨のデザインのお仕事もちゃんとしています。よく「ちゃんとお金稼いでる?」とか心配されます。
“やまなしのアートディレクター”と少し前から名乗り出して、逆に何をやっているかよくわからないって言われたりもするんですが、そこは言われたらちゃんと説明するようにしています。

BEEKというフリーマガジンを立ち上げたりトークイベントもしたり、何がしたいかというと僕はデザインや編集をもっと身近なものにして山梨に広めていきたいんです。田舎だとデザインや編集がまだ遠くにボヤッとあるように思われているみたいな気がしてて。目的が伝わっていないというか。
BEEKという冊子はそれを伝えるためのひとつの手段です。BEEKを(雑誌を)作りたいがために制作しているのもあるんですが、その先も考えてのことです。ものには順序、伝わるためにも順序があるのでそれを一つずつ踏んでいくためのステップだと思っています。デザインはただポスターや商品のパッケージを作ったりすることだけではないと思っています。人と人とを繋げたり、人が集う場を作ったり、人の気持ちを動かしたり。
すごい遠回りしてる感じもありますが、でもこれが最短ルートなはず。そして、長いスパンで地道に続けることで、伝えることができると信じています。

トークイベントしたりするのも、それ自体もひとつのデザインなんです。話すのは苦手なんで、誰かに変わってほしいものですが、デザイナーもこの先ただだまって机の上に座ってても面白い仕事なんてできないですからね。
実際に街に出て、人と話して、問題があればそれに見合うアウトプットをしていくのが地域のデザインなんだと思います。いつでもフットワーク軽く。
なのでたまに街で油売ってても、仕事の一環だと思ってのんびり話をさせてください。
ちなみに最近の座右の銘は「Get Weird」です。
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