BEEK DESIGN
BEEK DESIGN is Creative Desgin Group in Yamanashi, Japan.

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SWITCH

ほぼ日でとても面白い対談がはじまっている。
http://www.1101.com/switch/araitoshinori/

スイッチパブリッシングはほんとに独自のメディアで出版社だと思う。
10年以上前東京に始めて出たときに、はじめて受けた面接がSWITCH編集部だった。
雑誌を作りたいとウズウズしていたぼくは、編集がなんたるかも何も知らないまま、好きというだけで受けにいってしまった。でもその嗅覚、今思っても間違っていなかったと思えるから若かりし頃の初期衝動はすごいなぁと思う。

そこで面接の人に言われたのは、「誰に会いたい?」「自分の時間より雑誌のことを考えることになるよ」「編集の馬になるだろう」ということだった。まず「誰に会いたい?」の質問には当時ひまさえあれば読んでいた宮本輝と即答。とにかく雑誌は作るのに時間と労力、アイデアや想像力や時代を読む目が必要と言われた。そして、編集という名のもとに、馬車馬になって働いてもらうことになると言われたのだ。「編集の馬になれ」、そう言われた気がする。今でもその言葉はとても強烈な言葉として自分の中に残っている。

田舎から出てきたばかりの僕を、やる気があるなら採用すると言ってもらえた。まずは掃除とか雑用から始まると。まだ雑誌を作るのにデザインも編集も区別がイマイチついていない仕事の内容もわからなかった当時の僕は、そうとう仕事が大変そうということに少しびびってしまい、その後散々迷って辞退の電話をすることになった。
そこでSWITCHに入っていたら、今のようなデザインを軸とした編集の仕事ではなく、編集を軸としたもっと雑誌に特化した編集者になっていたかもしれない。それはそれでいいのかもしれないが、山梨には帰っていないかもしれない。

とにかく東京では何社も面接を受けいろいろな会社を渡り歩いたけど、最初に受けたSWITCHの面接が一番強烈に覚えている。
そして、SWITCHもCoyoteもMonkeyもゆるぎない編集方針で、今でも最高に好きな雑誌だ。

そう、だから僕もメディアを作りたい、小さなメディアでもじっくりと育てたいと今になって思っている。
ほぼ日もSWITCHも遠くで瞬く星のように目指してもまだぜんぜん届かないところにある。
ただ星はずっと変わらずその場所で輝いていて、ぼくらの希望になる。

新しいことを始める、初期衝動のような勢いを、いまいちど。

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